タイの労務管理について

タイの社会保険の仕組みはどうなっているの?|具体的な事例から解説

社会保障

タイは、在留邦人数が7万人を超え、ここ15年で約3倍となるなど日本人にますます馴染み深い国になっています。

今回は、タイの社会保険、健康保険、雇用保険の仕組みをそれぞれ詳しく解説していきます。

タイの社会保険の仕組み

タイでは、毎月給与から5%が天引きされる仕組みになっています。

保険料は月給に対して5%を労使双方が拠出しますので、毎月10%が社会保険基金に組み込まれることになります。

ただし、月給の上限が15,000バーツとなっているため、保険料の最高額は750バーツ、労使合計では1,500バーツまでになります。

日本人の場合、ビザ、ワークパミットの取得要件として月給は5万バーツ以上とされていることがほとんどのため、必然的に社員が拠出する保険料は750バーツということになります。

保険料5%の内訳としては、「健康保険」(傷病、出産、心身障害、障害、死亡)、「雇用(失業)保険」、「老齢年金」の3種類に分かれていて、保険料率は以下のような割合になります。

 

従業員 会社 政府
健康保険 1.5% 1.5% 1.5%
雇用(失業)保険 0.5% 0.5% 0.25%
老齢年金 3% 3% 1%
合計 5% 5% 2.75%

また、外国人であっても社会保険への加入や保険料の支払い義務はありますが、取締役としての登記がある場合は支払い義務がありません。

健康保険の仕組み

健康保険では治療費以外に以下のような手当があります。

まず、「出産手当」は、過去15カ月に5カ月以上保険料を支払っていることが、受給対象となる条件になります。出産手当には出産一時金、産休手当があります。

出産一時金は1回につき13,000バーツ支給され、回数制限はありません。

産休手当は、平均給与の50%を90日分、2回まで受け取ることが可能です。

次に、「死亡手当」ですが、過去6カ月に1カ月以上保険料を支払っていることが受給対象となる条件になります。死亡手当には葬儀代、死亡見舞金があります。

葬儀代は40,000バーツ、死亡見舞金は保険料支払い月が36カ月以上120カ月未満の場合は平均給与の2カ月分、同120カ月以上の場合は平均給与の6カ月分支給されます。

「心身障害手当」は、過去15カ月に3カ月以上保険料を支払っていることが受給の条件となっており、重症の場合の手当支給、通院の交通費、死亡手当などが支給されます。

重症の場合は、給与の50%を終身で受給できます。また、治療費、病院への交通費は月額上限500バーツが支給されます。

この手当受給者が死亡した場合は死亡手当として、葬儀代、死亡見舞金が支給されます。

「子供手当」は、過去36カ月に12カ月以上保険料を支払っていることが需給の条件となっており、子供が満6歳になるまで1人につき月額400バーツ、1回につき3人まで申請することが可能です。

雇用保険の仕組み

タイの雇用保険は、8日以上の失業状態にある場合に失業手当が支給されます。

「失業手当」として、過去15カ月に6カ月以上保険料を支払っていることが受給の条件です。

失業手当は、会社都合による解雇の場合、平均給与の50%を180日分受給することが可能です。

ただし、上限は15,000バーツとされており非違行為による解雇は手当の対象外とされています。

一方、自主退職については、平均給与の30%を90日分まで受給することが可能です。

自主退職についても会社都合による解雇と同様、上限は15,000バーとまでとされています。 

タイの社会保険を正しく理解しよう

タイには社会保険制度がありますが、健康保険が適用できる医療機関が限られているなど効果はまだまだ限定的で、それほど医療水準は高くありません。

アジア諸国の経済的発展に伴い、タイでもビジネスチャンスを得るために日本人が多く在留し、今後もその人数は増えると予想されます。

タイの社会保険制度を正しく理解し、いざという時に問題が起きないようにあらかじめ準備して起きましょう。

 

タイの社会保険についてより詳しく知りたい方は、

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https://payrolljp.jobcan.in.th/tax/what-is-thai-sso/

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